昔、夢中で読んだ「らんま1/2」。大人になって読み返しても、やっぱり最高です。
このブログでは、そんな“らんま愛”を込めて感想を書いています。
※本記事には『らんま1/2』のネタバレが含まれます。未読の方は原作を先に読むことをおすすめします。
第13話「けがはなくとも」あらすじ
前回から続くライバル・良牙との決闘。
良牙の攻撃からあかねを守るため、らんまは傘を操り大空へと舞い上がります。
抱き合ったまま屋根に着地した二人は、頬を赤らめながらも結局は口喧嘩に。
そこへ追いついた良牙の攻撃で屋根が崩れ、必死に守った直後、あかねのビンタがらんまに炸裂します。さらに良牙のベルトが、あかねに衝撃をもたらす事態となるのでした。
思わぬかたちで戦いは決着し、切ない結末に涙が止まりません。
傘を弾き、空へ舞い上がるらんま
良牙の傘がらんまを直撃するかと思った瞬間、らんまは足で弾き飛ばし、傘の柄をつかみます。
さらに傘を広げ、飛び交うバンダナからあかねを守りながら抱きかかえ、大空へと舞い上がるのでした。
一時的に戦いから離脱したふたりは、自転車置き場の屋根に着地。
抱き合ったまま座り込む姿二人。らんまは安堵しつつもあかねの髪が顔にふれ、気付けば慌てて離れてしまいます。
「おまえが！」「あんたが！」と、結局は口喧嘩に発展してしまいます。
女らんまの身体能力の高さ
印象的だったのは、女の姿でありながら傘を操り、あかねを抱えて空へ飛び上がるらんまの圧倒的な身体能力。
本気の乱馬（らんま）は、性別を超えて強さを見せつけます。
良牙の追撃、崩れる自転車置き場
そこへ追い付いた良牙は、自らのベルトを武器に変え、自転車置場の支柱に切れ込みを入れ屋根を崩壊させます。
らんまは再びあかねを抱きかかえ、傘で攻撃を防ぎます。
あかね「はなしてよ！」
「おれだってなあ！好きで抱いてんじゃねぇや、ばかっ！！」というらんまに
“ぱんっ”とあかねのビンタが炸裂。
「心配するのがそんなに迷惑なら…もう！」と涙目で言い残し、立ち去ろうとするのでした。
驚いたらんまは慌てて追いかけようとしますが、良牙が立ちはだかり再び激突。
良牙の武器になっていたベルトを蹴り飛ばしたすきに、らんまはあかねを追います。
あかねのビンタに込められた想い
戦いのさなかに飛んできたあかねのビンタ。
あれは怒りだけでなく、心配ぐらいさせてほしいというあかねのやさしさもあったのかなと感じます。
そして、らんまはそのやさしさを受け止めきれず、言い返してしまいました。
二人の心がすれ違った瞬間でした。
あかねの髪に走る衝撃
あかねに追い付いたらんまが声をかけます。
「もう知らない。あんたとは一切無関係…」と振り向いたあかね。
その瞬間、良牙のベルトが彼女の髪を切り裂き、長かった髪が地面に落ちてしまいます。
その衝撃に周囲は声を失い、あかねのクラスメイトがようやく「あ、あかね…」と絞り出します。
呆然とするらんまに「女の子が髪を切られるのはものすごいショックなのよ」と詰め寄り、正体を知らない女子たちは「…あんた誰よ？」とらんまを怪しみます。
それでもらんまは「今はそんなこといってる場合じゃないだろーが！」と必死に返すのでした。
ギャグと涙とビンタの結末
「なんであれ、けががなくてよかった」と言う良牙に対し、らんまは「けががなくても毛がなくなったんだぞ」と真面目に返します。
が、くだらないギャグに場は凍りつきますが、「わかった、あかね。おれをなぐれ」「おれもいいぜ」と申し出るらんまと良牙。
……ふたりは真っ赤になるほど、ヒリヒリとした顔になるのでした。
帰り道、あかねはおもむろに電柱を見つめ、がんっと殴り付けます。
そのときにはじめて足をくじいたことに気づきます。
「骨つぎ屋さんに行かなくちゃ…」ととぼとぼ帰るあかね……
殴られた電柱のうえにはらんまがいたのでした。
感想：髪を切られる衝撃と女心
乱馬と良牙の勝負は曖昧なまま終わりましたが、あかねの髪が切られるという衝撃的な事件が起きました。
長い髪を伸ばすのは大変なこと。その理由は次回明かされますが、ショックの大きさを想像すると胸が痛みます。
それでも涙を見せないあかねの強さが際立っていました。
原作漫画でもあかねの髪が切られたシーンは衝撃ですが、平成版アニメでは背景にフラメンコが飛び、令和アニメでは髪が「ばっさっ！」と落ちる描写に。
時代ごとの演出の違いも見逃せません。
この名シーンについては、山口勝平さん（乱馬役）と日髙のり子さん（あかね役）がSpotifyのポッドキャストでコメントされていますので、ぜひチェックしてみてください。
15:28～16:48をチェック！
