昔、夢中で読んだ「らんま1/2」。大人になって読み返しても、やっぱり最高です。
このブログでは、そんな“らんま愛”を込めて感想を書いています。
※本記事には『らんま1/2』のネタバレが含まれます。未読の方は原作を先に読むことをおすすめします。
第12話「続・対決」あらすじ
乱馬と良牙の因縁のバトルは、ついに本気同士のぶつかり合いへ。
バンダナで腕を縛られたままの接近戦、スピードの乱馬とパワーの良牙の激しい攻防が繰り広げられます。
らんまが秘密を明らかにしたとき、良牙の怒りはさらに加速。
あかねを守ろうとするらんま、復讐に燃える良牙、息をのむ展開で次回へ――。
乱馬と良牙、真っ向勝負の続き
前回から続く、乱馬と響良牙の激しいバトル。
バンダナで片腕同士を拘束されたまま接近戦に持ち込まれ、乱馬は不利な状況に追い込まれます。
「あぶない、乱馬!そいつの腕力、化物並よ!」とあかねが叫ぶ中、良牙の剛腕は空を切り、乱馬は鮮やかな体さばきで良牙の足元に滑り込み、まさかの背中に飛び乗り。良牙は屈辱の「土下座ポーズ」に!
怒り狂った良牙は乱馬ごと宙に舞い上がりますが、乱馬も負けじと反撃。二人を拘束していたバンダナが切れ、再び本格的な一騎打ちに突入します。
スピードとパワー、真逆の強さが際立つバトル
この回はまさに乱馬と良牙の「真っ向勝負」。
乱馬はスピードと柔軟な体の使い方で、良牙は圧倒的な腕力で勝負を仕掛けてきます。
繋がれた腕のまま、乱馬が良牙の足元に潜り込んで体勢を入れ替える場面は爽快。
良牙が逆立ちのように乱馬ごと空中へ跳ね上がるシーンは、迫力と同時に彼のパワーのすごさも出ていて、まさに高橋留美子先生の素晴らしい演出です。
クールな乱馬が感情を爆発!
乱馬の攻撃で、観戦席に飛ばされた良牙。そのそばに落ちていた傘を拾い戦う良牙と、スピードで翻弄する乱馬。傘が乱馬の服をかすめたとき、服の胸元が裂けてしまいます。
「この服気にいってたのにっ!」と言う乱馬に、「勝負の最中に…女みたいなことをぬかすなっ!!」という良牙の一言で、今までクールに対応していた乱馬が激怒!
「おれのどこが女だっ!」と感情をむき出しに。
戦いは校庭から水飲み場へとなだれ込み、乱馬の一撃が水飲み場を破壊、大きな水柱が上がります。
「女みたいなことをぬかすなっ!!」からの感情爆発
今回もっとも印象的だったのは、良牙の一言で乱馬が感情をあらわにする場面。
普段は余裕の態度を崩さない乱馬が、「おれのどこが女だっ!」と怒鳴り、力任せに攻撃を仕掛けていく姿は新鮮でした。
昭和62年当時の連載という時代背景を考えると、「格闘家=男らしくあるべき」という価値観の中で、呪泉郷の呪いによって女になることに対する乱馬の葛藤が色濃く出ています。
令和の視点から見れば少し違和感を覚える人もいるかもしれませんが、当時の社会観を反映した重要な描写だと感じてます。
らんまの宣言と良牙の反発
水しぶきの中から現れたのは――女の姿のらんま。しかも破れた服の胸元はあらわなまま。
気づかず良牙に挑むらんまに、良牙は「ら、乱馬か!?」と混乱。
「誰に見えるってんだ!」と強気に返すらんまでしたが、あかねに「ちょっと乱馬、胸っ!!」と指摘されて自分が女になっていることに気づきます。
らんまは「ふん…、おかしけりゃ笑っていーんだぜ。」
「良牙、おまえがどうしておれを恨んでいるのか知らないけど…おれだってこんな体かかえながら、明るく正しく生きているんだ!」と宣言。
(※後ろであかねは呆れてますが…。)
しかし良牙は「笑止!」と一喝。
「きさまの不幸とはその程度か!」「そんなかわいらしい姿で…不幸をふりかざすとは、片腹痛い!」と、頭から大量のバンダナを取り出して空へ放ちます。
それはまるでカミソリのように宙を舞い、生徒たちをも襲う凶器に…。
混乱の中、あかねは「お湯とってくる!」とらんまのために走りますが、木の根に足を取られて転倒。助けに向かうらんま。
そこへ「スキあり!」と良牙の傘が飛んできて――次回に続きます!
感想:乱馬と良牙、激闘の行方は?
今回の乱馬のスピードと良牙のパワー。コマ割りのダイナミックさはさすが高橋留美子先生です。
特に「土下座状態」にされる良牙のシーンや、空中での攻防は思わず息をのむ展開でした。
最後は、あかねを助けようとするらんまの前に飛んでくる良牙の傘――というところで幕。
戦いの迫力だけでなく、それぞれのキャラクター性がきちんと描かれているのが魅力。
乱馬の負けん気、良牙の執念深さ、あかねの優しさと心配する気持ち――三人の立場が物語に厚みを加えています。
それぞれの思いが交錯して、次回の展開に大きな期待を持たせる…次回も必見です。