昔、夢中で読んだ「らんま1/2」。大人になって読み返しても、やっぱり最高です。
このブログでは、そんな“らんま愛”を込めて感想を書いています。
※本記事には『らんま1/2』のネタバレが含まれます。未読の方は原作を先に読むことをおすすめします。
第11話「対決」あらすじ
前回ついに登場した乱馬のライバル・響良牙。今回はいよいよ本格的な決闘へと突入します。
でもその理由は“カレーパン”…なのか!??今回は表紙からすでに笑いを誘うネタ仕込みつきのバトル回。コミカルさと熱さが入り混じる名エピソードです。
山中で誓う復讐
山奥を歩く良牙は「きさまのせいで俺の人生は…ぐちゃぐちゃになってしまったんだ。」と独白。
「きさまののど笛をぶち砕きに行くぜ。」と手にもつクルミを指で潰しつつ決意を固めます。
復讐を胸に歩く良牙の姿は、シリアスそのもの。
11話の扉絵について
表紙が良牙と乱馬ですが、良牙はなにかを砕いたイラスト(上記のシーンにあわせて、たぶんクルミ)で、乱馬は真面目な顔でスーパー等で売っているカレーパンを持っている…すでにネタバレで面白すぎます(笑)。
らんまが思い出した“事件”
その頃のらんまは、女の姿で天道家の居間(と縁側)で三姉妹と話をしていました。
「あんたいったいあいつになにしたの?」とあかねに問い詰められますが、らんまはまったく思い出せません。
そこへかすみがお湯の入ったヤカンと一緒に封筒を持ってきます。中身は良牙からの果たし状。
考え込むらんまがポンッと手を打ち、ようやく思い出したのは――
高校の購買部で繰り広げられたパン争奪戦(笑)。お昼休みになると男子生徒たちが殺到し、「本日最後のカレーパンだよ!」と投げられた一つのパンに群がります。
あと少しで良牙が手に入れるところを、乱馬がスッと横取り。これがすべての始まりでした。
良牙「早乙女乱馬、カレーパンの恨み忘れんぞ!」
まさかの復讐理由に、天道家の三姉妹は呆れ顔。らんまは次々と思い出したパンの名前を口にします。カレーパン、ヤキソバパン、コロッケパン、メロンパン、カツサンド、ミートパン、そしてワカメパン…。どれだけパン食い競争をしたのでしょうか(笑)。
郵便で送られた果たし状を確認していたあかね。日付が昨日になっているのを見て焦りますが、男に戻った乱馬は「平気平気。あいつ、極端な方向オンチだから。」と余裕の表情。乱馬が思った通り良牙はまだ山中をさまよっていたのでした…。
謎のワカメパン
最近でいう“飯テロ”のようなパンの名前が次々と出てくるシーン。個人的には「ワカメパン」という存在がずっと気になっています。ネット検索で作り方が出てくるので、私が知らないだけだと思いますが、どんな味がするのか一度は食べてみたいですね。
遅れてきた挑戦者
そして1週間後。ついに良牙が風林館高校に到着。
高校の校庭で佇む二人。ついに対決が始まる…と思われたときに、乱馬は「待て、良牙。おれは戦いに来たんじゃない。」と袋を取り出し良牙に投げ渡します。
それは――「カレーパン」。
さらにヤキソバパン、コロッケパンなど、購買部で思い出したパンを次々と良牙に投げ渡します。
良牙の手にはパンの山。「しかも全部、賞味期限がすぎているじゃないか!」と良牙がツッコミ(笑)。
「だって、一週間もまたせるんだもん。」と乱馬が返すやりとりは、ライバルでありながら友達のようでもあり、微笑ましいシーンです。
本格的なバトル開始!
もちろん、良牙の怒りは収まらず、「問答無用!」と攻撃を仕掛けてきます。
傘を振り下ろす良牙に対し、乱馬は華麗に回避。接近戦に持ち込むため、良牙はバンダナを自分と乱馬の腕に巻き付けます。
良牙の怒りはパン食い競争ではないことはわかったものの、怒りの理由がわからずに戸惑う乱馬。
決闘中も冷静に「良牙、おまえ…バンダナ何枚巻いてるんだ?」とツッコミ。
良牙はバンダナを武器としてはずしたはずなのに、頭には同じ柄のバンダナがしっかり巻かれています(笑)。コミカルさを忘れないのが『らんま1/2』らしいところ。
バトル描写と小ネタ
高橋留美子先生のバトル描写は迫力がありつつ、笑いを絶妙に差し込むのが本当にすごいです。絵の迫力は文章では伝えきれないので、ぜひ漫画で読んでみてください!
傘の重さとあかねの叫び
良牙は威嚇のために傘を投げ捨てます。傘はそのまま観戦していた生徒の方へ。
転がった傘を持ち上げようとする男子生徒は「ものすごく…重いっ。」と驚愕。日頃から鍛えているあかねでさえ支える程度しか持ち上げられません。
「こんな重いカサを片手で軽々と…互角なんかじゃないわ!」と焦るあかねは、乱馬に向かって「乱馬!接近戦はだめーっ!!そいつの腕の届かない間合いに…」と必死に叫びます。
乱馬、本気を出す…!?
しかし乱馬は良牙の攻撃を避けながら、切れた頬の血を拭い、冷静に呟きます。
「しゃーねえ。そろそろ本気出させてもらうか…」
二人の勝負の行方は――次回へ続きます!
まとめと感想
第11話は、笑える日常パートと、熱いバトルが見事に融合した回でした。
「カレーパンの恨み」というギャグのような理由で始まる決闘が、途中から本格的な格闘シーンに変わっていく流れは圧巻。
乱馬と良牙の関係は、ライバルでありながらどこか友達っぽい雰囲気があって、でも本気の戦いが魅力ですね。
そして、あかねの必死な声援も印象的。乱馬の身を案じるその姿から、少しずつ関係が深まっているのを感じさせます。
次回、ついに乱馬の“本気”が描かれるのか。そして良牙の恨みの理由は??
バトルの続きが楽しみで仕方ありません!