【らんま1/2】第6話 感想|正体に気づかない!?久能の愛と勘違いが止まらない

ストーリー解説・名エピソード

昔、夢中で読んだ「らんま1/2」。
大人になった今、改めて読んでみると…やっぱり最高でした。
このブログでは、そんな“らんま愛”をこめて、感想を気ままに綴っています。令和にもう一度、あのワクワクを――。

※本記事には『らんま1/2』のネタバレが含まれています。まだ読んでいない方は先に原作を読むことをおすすめします!

第6話「心の体も」あらすじ

ある日の朝、乱馬は久能先輩の夢でうなされてました。前回、久能に女の姿で告白されたことがトラウマになっている様子…。
一方、久能は“おさげの女”(女らんま)に夢中で、なびきからいろいろと情報を収集。なびきの気遣いもあり、乱馬は久能に女らんまの正体を伝えますが、久能は全く信じません。
久能の妄想と暴走に巻き込まれてつつも、最終的に久能と乱馬のバトルがはじまります。

感想:正体がバレた!?通じない久能先輩の妄想力の第6話!

背中合わせの二人が語る、複雑な心と体の関係

ストーリーの感想ではないのですが、この回の表紙は、男の乱馬と女のらんまが背中合わせに立っている印象的なカット。
現実ではあり得ないシチュエーションですが、同一人物である2人を並べることで、心と体のズレを象徴的に描いているなと思ってます。

2人の体格の違いや雰囲気のコントラストも絶妙で、高橋留美子先生の構図力と画力の高さが際立つ一枚!
一見対照的に見える2人ですが、実際はひとつの人格。男のときと女のときで受ける扱いや、感じ方が違ってくるのが、早乙女乱馬というキャラクターの奥深さでもあります。

久能先輩からの悪夢!? 朝からテンション最悪の乱馬

物語は、乱馬がうなされるシーンから始まります。内容はなんと、久能先輩からの告白を夢で見てしまうというもの。朝っぱらから「あ゛ーーーーっ!」と叫びながら目覚める乱馬の気持ちは、ヒシヒシと伝わってきます。

この悪夢が伏線となり、今回のエピソードでは久能先輩の“妄想すれ違い劇”が展開していくことに。しかも当の乱馬は、その告白が原因でずっとイライラしており、のちの展開にもしっかり影響を与えるのです。

息ぴったり(?)な乱馬とあかねの通学バトル!

朝の登校シーンでは、乱馬とあかねが息を合わせて(?)学校内交際格闘バトルを切り抜けます。
あかねを狙って次々に挑んでくる男子生徒たちを、テンポよく撃退していく二人の姿は、まるで名コンビのよう
特に最後、久能先輩に対して2人同時に顔面へ飛び蹴りを入れるシーンは、爽快感があり、思わず笑ってしまいます。

ただ、現時点では乱馬とあかねの仲が良くなった…というわけではなく、乱馬が久能の告白にムカムカしていたのが理由ですが。とはいえ、こういうシーンからも、2人の呼吸が自然に合ってきていることが感じ取れて、ほっこりしますね。

なびきの商魂炸裂!らんまの生写真、販売中!?

場面は変わって、なびきと久能の教室。
久能先輩は、なびきにパンダのぬいぐるみを渡します。それを「愛くるしいおさげの女」にプレゼントしてほしい、と言うのです。そう、彼は女のらんまにすっかり恋してしまっているのです…

そこで現れるのが、しっかり者のなびき。なんと「5枚一組3千円」で、女らんまの生写真集を販売開始。しかも、写真はかなり無防備なショットばかり! どうやって撮ったのか、という疑問はありますが、そこもまた、なびきらしい抜け目のなさ。1988年当時、写真はフィルムカメラでの撮影。ネガがあれば焼き増しできるとはいえ、かなりの手間がかかります。そんな中、抜群のタイミングで商売を成立させるなびきには、毎回驚かされます(笑)。

らんまの写真を購入した久能に、あかねかららんまに「のりかえた」のかと批判するなびきですが、久能先輩は「どちらも好き」と、恋に真剣なのかズレているのか分からない発言をしはじめます。
すると、なびきはあかねの生写真も用意しており、同じく「5枚一組3千円」で久能に売りつけます。

さすがのビジネスセンス!天道家のしっかりもの次女なびき!ちなみに、あかねちゃんの写真は稽古中のもの。10代の女の子が稽古している…あかねちゃん、とても努力家だな~と思います。

校舎裏での告白劇…しかし運命はイタズラ好き!

なびきに呼び出された乱馬は、校舎裏へと向かいます。
そこには久能先輩からのプレゼントが待っていましたが、乱馬はそれを突き返し、「あの女のことは忘れな」「もう二度と、おまえの前にあらわれないからな」と立ち去ります。
自分が“おさげの女”であることを隠したまま、関係を断とうとする乱馬の覚悟に、少しジーンと来る場面でもありますが、乱馬はもう久能先輩が心底面倒になっていると思います(笑)。

……が!
その直後、上の階から落ちてきた水が乱馬に直撃。姿は女の子に早変わり。なんというタイミング。そこに現れる久能先輩。運命はらんまを解放してくれません!。

久能に抱きしめられて困惑するらんま。そこに現れたなびきが、冷静にやかんのお湯をかけ、男の乱馬に戻すのですが……。

正体バレた!? でも、久能先輩は…

ついに久能先輩の目の前で、女→男へと変化してしまった乱馬。
しかし久能は、「おさげの女をどこにかくした!つまらん手品にまどわされるぼくではないぞ!!」と強気な発言
個人的に…久能先輩のこういう思い込みが激しいところ好きです(笑)。

ここでなびきが、「あの女の子の心も体もみーんな乱馬くんのものなの」と追い打ちをかけます。
昭和時代の時代劇的な妄想が久能の頭の中で爆発し、令和では放送できないような(実際、令和版アニメではカットされた)妄想シーンが展開されるのです。

勘違いの果ての決闘へ。

勘違いが極まった久能は、乱馬に「この女の敵!!」と木刀を向け、バトルに突入します。
乱馬もあきれつつ応戦し、「負けたら女(女の姿のらんま)のことは諦めるわけだなっ!!」と一撃を決めますが…久能のふところから何かがバラバラと。気を取られた乱馬は隙ができ、木刀を脇腹に喰らってしまい…次回に続きます!

久能先輩の妄想・勘違い・暴走、そしてなびきのクールな商魂が光る、ドタバタの一話でした。

まとめ

今回の話で、久能先輩は「らんまとあかねが好き!」と言ってますが、二股をかけようと思っているわけではなく、純粋に二人が好きなんだと感じます。現実では許されないけど、マンガのキャラクターとしては面白いですね。
また、おさげの女(女らんま)が乱馬に乱暴をされていると思って、助け出そうと乱馬に立ち向かう姿は王子様のよう。久能先輩の行動は好きな人を守る行為であり、純粋な人なんだなと思います。
でも、勘違いでの行動なので周りからは迷惑であり、面白い人なんでしょうけど(笑)。

笑いとすれ違いが繰り広げられた神回。るーみっくワールドならではのテンポとユーモアが詰まった、まさに”るーみこ節”炸裂の名エピソードでした。

まさ

小学生の頃に『らんま1/2』に出会い、アニメ・原作漫画にどっぷりハマる。
令和になって再び「推し活」として『らんま』を再読し、ファンサイト「らんまメモリーズ」を立ち上げました。
2024年〜2025年にかけて展開される新作アニメにも注目中!

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